
建設業界の人手不足、人材不足、もはや「当たり前」になっていませんか?
「また職人が辞めた」「若い人が全然来ない」「現場が回らない」──こんな声、建設業界では日常茶飯事になっていませんか?
実は、建設業の人手不足は今に始まったことではありません。
しかし今現在、その深刻度は過去最高レベルに達しているんです。オリンピック特需が終わり、インフラの老朽化対策や災害復旧工事は増える一方。なのに、肝心の「人」がいない。
この記事では、建設業の人手不足がなぜ起きているのか、そしてどう解決していけばいいのかを、外国人雇用という選択肢も含めて徹底的に考えていきます。
なぜ建設業はこんなに人手不足なの?5つの根本原因
1. 高齢化と若者離れのダブルパンチ
建設業就業者の約3分の1が55歳以上という現実をご存知ですか?一方で、29歳以下の若手は全体の約11%程度しかいません。
つまり、ベテランがどんどん引退していく中、それを補う若い世代が圧倒的に足りていないんです。
なぜ若者が建設業を避けるのか?理由は明確です。
「きつい、汚い、危険」の3Kイメージが根強い
土日休みが取りにくいイメージ
デジタルネイティブ世代には「アナログすぎる」と映る
SNSで華やかな仕事ばかりが注目される時代背景
親世代が「建設業だけは...」と反対するケースも少なくありません。イメージ改善が急務なんです。
2. 労働環境の厳しさ
正直に言いましょう。建設業の労働環境は、他業種と比べてまだまだ厳しいのが現実です。
年間労働時間は全産業平均より約340時間も長い
週休2日制が浸透していない現場が多い
天候に左右される不規則な勤務
夏の炎天下、冬の極寒での屋外作業
長時間労働が「当たり前」という文化
「昔はもっと厳しかった」という声もあるでしょう。でも、今の若者が求めているのはワークライフバランス。時代が変わったんです。
3. 給与水準の問題
「建設業は稼げる」と言われることもありますが、実際はどうでしょう?確かに一部の熟練技能者は高収入を得ていますが、全体平均で見ると製造業など他産業と比べて特別高いわけではありません。
それなのに労働時間は長く、危険も伴う。若者が「割に合わない」と感じるのも無理はないんです。
4. キャリアパスの不透明さ
IT業界なら「エンジニア→シニアエンジニア→テックリード→CTO」みたいな明確なキャリアパスがイメージできますよね。でも建設業は?
見習い→職人→親方...その先は?
技術を磨く以外のキャリアの選択肢が見えにくい
資格取得のメリットが若者に伝わっていない
将来像を描きにくい
「10年後の自分」が想像できないと、なかなか飛び込めないものです。
5. 景気変動リスクへの不安
建設業は景気の影響を受けやすい業種です。好景気なら忙しいけど、不景気になると仕事が激減する。安定志向が強い現代の若者にとって、この不安定さは大きなマイナスポイントなんです。
「当たり前」じゃ済まされない!人手不足が引き起こす深刻な問題

「人手不足は仕方ない」と諦めていませんか?でも、これを放置すると、業界全体に深刻な影響が出てきます。
既存社員への負担増大→さらなる離職
人が足りないと、残った社員にしわ寄せがいきます。長時間労働が常態化し、休みも取れない。結果、疲弊した社員が辞めていき、さらに人手不足が加速する...という悪循環に陥ります。
工期遅延とコスト増
人が足りなければ、当然工期は遅れます。遅延によるペナルティ、信用失墜、機会損失。さらに、残業代や外注費の増加でコストも膨らみます。
技術継承の断絶
ベテラン職人の高度な技術が、若手に継承されないまま失われていく。これは日本の建設技術力の低下に直結する、極めて深刻な問題です。
受注制限・事業縮小
人がいなければ、受注できる案件にも限界があります。せっかくのチャンスを逃し、事業拡大どころか縮小を余儀なくされる企業も出てきています。
業界全体で取り組む対策は?

働き方改革の推進
国土交通省も本気で動いています。「建設業働き方改革加速化プログラム」では、週休2日制の普及、適正工期の設定、ICT活用の推進などを進めています。
実際、週休2日を導入した企業では、若手の応募が増えたという事例も出てきています。「働きやすい」は最強の採用ツールなんです。
DX・ICT化による生産性向上
ドローンによる測量
BIM/CIMの活用
施工管理アプリの導入
ロボットやAIの活用
こうした技術を活用することで、少ない人数でも効率的に現場を回せるようになります。そして何より、「デジタルな仕事」というイメージが若者の興味を引くんです。
女性活躍の推進
建設業の女性比率はまだ約17%程度と言われています。つまり、裏を返せば大きな伸びしろがあるということ。
現場環境の整備(トイレ、更衣室など)、ハラスメント対策、育児との両立支援を進めれば、優秀な女性人材を確保できます。
教育機関との連携強化
高校や専門学校とのパイプを太くすることも重要です。インターンシップ、現場見学会、出張授業などを通じて、建設業の魅力を直接伝える機会を増やしましょう。
リアルな現場の面白さ、やりがい、技術の高度さを知れば、イメージは変わります。
そして注目の解決策:外国人雇用という選択肢

ここまで様々な対策を見てきましたが、正直に言って、これらだけでは急激な人手不足を解消するのは難しいのが現実です。
そこで注目されているのが、外国人労働者の活用です。
建設業における外国人雇用の現状
実は、建設業ではすでに多くの外国人が活躍しています。技能実習生や特定技能など、様々な在留資格で受け入れが進んでいるんです。
特に2019年にスタートした「特定技能」制度は、建設業界にとって大きな転機となりました。
技能実習と違い、より実践的な戦力として、長期的に働いてもらえる制度です。
外国人雇用の5つのメリット
1. 即戦力の確保
特定技能の外国人は、すでに一定の技能と日本語能力を持っています。基礎的な訓練を受けているので、比較的早く現場で活躍できます。
2. 若くてモチベーションが高い
多くの外国人労働者は20代〜30代。日本で働きたいという強い意欲を持っており、真面目に取り組んでくれる方が多いです。
3. 長期就労が可能
特定技能なら最大5年、特定技能2号なら期限なく就労可能。技術を教えても「すぐ帰国」ということが少なくなりました。
4. 人材不足の直接的な解決
日本人の採用が難しい中、外国人材は確実に人員を補充できる現実的な選択肢です。
5. 職場の活性化
異文化の人材が入ることで、職場に新しい風が吹きます。既存社員の刺激にもなり、組織が活性化する効果も期待できます。
外国人雇用の課題と対策

もちろん、メリットばかりではありません。課題もしっかり認識しておきましょう。
言語の壁
→日本語研修の提供、翻訳アプリの活用、視覚的なマニュアルの作成などで対応可能です。最近は、建設業向けの多言語マニュアルも充実してきています。
文化・習慣の違い
→受け入れ前の相互理解研修、定期的な面談、文化を尊重する姿勢が大切です。例えば、宗教上の配慮(お祈りの時間、食事制限など)をすることで、安心して働いてもらえます。
生活支援の必要性
→住居の確保、銀行口座開設、携帯電話契約などのサポートが必要です。ただし、これらを支援してくれる監理団体や登録支援機関もあるので、一人で抱え込む必要はありません。
法的手続きの複雑さ
→在留資格の申請、各種届出など、確かに手続きは煩雑です。でも、行政書士や専門のコンサルタント、登録支援機関を活用すれば、負担は大幅に軽減できます。
初期コストの発生
→採用費、研修費、住居確保費用など、初期投資は必要です。ただし、長期的に見れば、安定した人材確保のコストとして十分ペイすると考えている企業が増えています。
どの在留資格で受け入れる?
建設業で外国人を雇用する場合、主に以下の在留資格があります。
技能実習
開発途上国への技術移転が目的
最長5年間
職種・作業内容に制限あり
転職不可
特定技能1号
人手不足分野での就労が目的
最長5年間
技能実習よりも職務範囲が広い
転職可能(同じ分野内)
日本語能力と技能試験の合格が必要
特定技能2号
より高度な技能を持つ人材
在留期限の上限なし(更新可能)
家族の帯同も可能
2023年から建設業も対象に
建設就労者(建設特定活動)
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた時限措置として始まった制度(現在は終了)
現在、多くの企業が注目しているのは「特定技能」です。即戦力として期待でき、転職は可能ですが、職務内容や待遇をしっかり整えれば長く働いてもらえます。
外国人雇用を成功させるポイント

実際に外国人雇用で成功している企業には、共通点があります。
1. 受け入れ体制の整備
単に「人手が欲しい」だけでは上手くいきません。言語サポート、生活支援、メンター制度など、受け入れ体制をしっかり整えることが第一歩です。
2. コミュニケーションの工夫
難しい日本語を避け、やさしい日本語やイラストを活用。朝礼や安全教育も、彼らが理解できる方法で行います。
3. 文化への理解と尊重
一方的に「日本式」を押し付けるのではなく、相手の文化や価値観を尊重する姿勢が信頼関係を築きます。
4. キャリアパスの提示
「この会社でどう成長できるか」を示すことで、モチベーション維持と定着率向上につながります。
5. 専門家の活用
無理に自社だけで完結させようとせず、登録支援機関や行政書士など専門家の力を借りましょう。
実際の成功事例

中堅建設会社A社のケース
ベトナムから特定技能で3名を受け入れ。最初は言葉の壁に苦労したものの、先輩社員がメンターとなり、図解マニュアルを作成。1年後には現場を任せられるレベルに成長。日本人社員も「教えることで自分も成長できた」と前向きな声。
地方の工務店B社のケース
地元での採用が困難な中、フィリピンから技能実習生を受け入れ。宗教上の配慮(お祈りスペースの確保、ハラル食への配慮)を行い、信頼関係を構築。実習終了後も特定技能に切り替えて継続雇用。今では会社の中核メンバーとして活躍中。
その他の解決策も組み合わせよう
外国人雇用は有力な選択肢ですが、それだけに頼るのではなく、複合的なアプローチが理想です。
シニア人材の活用
60歳以上でもまだまだ現役で働ける方はたくさんいます。経験豊富なシニア人材を、現場の指導者や品質管理者として活用する企業が増えています。
処遇改善
やはり給与や福利厚生の改善は外せません。特に、資格手当や技能手当を充実させることで、スキルアップのモチベーション向上にもつながります。
業務の見える化と標準化
属人的な業務を標準化し、マニュアル化することで、新人でも早く戦力になれる環境を作りましょう。これは日本人でも外国人でも有効です。
サブコン・協力会社との関係強化
一社だけで抱え込まず、信頼できる協力会社とのネットワークを強化することも重要な戦略です。
まとめ:人手不足、人材不足を「当たり前」で終わらせない

建設業の人手不足は、確かに深刻です。でも「当たり前」と諦めてしまっては、何も変わりません。
働き方改革、DX推進、女性活躍、そして外国人雇用──様々な対策を組み合わせることで、必ず道は開けます。
特に外国人雇用は、すでに多くの企業が成果を出している実績ある方法です。最初の一歩は勇気がいるかもしれませんが、適切な準備と支援体制があれば、大きな力になってくれます。
「外国人を雇うなんて大変そう」と思っていませんか?
確かに、言葉の壁や文化の違いはあります。でも、それを乗り越えた先には、会社を支える貴重な戦力が待っています。
実際、外国人労働者を受け入れた企業の多くが「やってよかった」と語っています。彼らの真面目な働きぶり、学ぶ姿勢、そして職場にもたらす新しい活力は、想像以上のメリットをもたらすのです。
人手不足は、見方を変えれば「組織を変革するチャンス」でもあります。今までの「当たり前」を見直し、新しい働き方、新しい人材活用を考える機会だと捉えてみませんか?
外国人雇用に興味を持ったなら、まずは情報収集から始めましょう。当サイトもぜひご活用下さい。
建設業界の未来は、私たち一人ひとりの行動にかかっています。人手不足、人材不足という課題に、今こそ本気で向き合う時なのです。
